文章を書く練習をするには、日記は子どもにとって毎日の習慣にしやすい方法です。
日記を通して書く作業は、次の2つの効果をもたらします。
語彙を増やす
文章の中で感情表現をする際、子どもは「嬉しかった」「楽しかった」「悲しかった」など、ごくシンプルな言葉を使います。
しかし、例えば「悲しかった」と表現した場合でも、実際にはそこには様々な種類の感情が含まれています。
そうした表現に対して、「その悲しい気持ちは『心配だ』ってことだと思うよ」などと、子どもの気持ちをより細やかに言葉にしてあげるとよいでしょう。
親のそんな助言を聞きながら、子どもは自分の気持ちを表す様々な表現を身につけていきます。
気持ちを整える
学力と直接関連があることではありませんが、日記を書くことで、嬉しかったことや楽しかったこと、つらかったことなど、自分自身を振り返ることで気持ちを整える力が身につきます。
ペンシルベニア大学の心理学者は、「毎晩寝る前に、良かったことを3つ書く」ことを1週間継続するだけで、その後半年間にわたって、幸福度が上がると言っています。
日記はどうつければいい?
つぎの3つを意識してみてください。
・書く時間を決める
寝る前、夕食後など、親子で一日をふりかえることで、子どもとのコミュニケーションを深められます。
・3行日記を習慣にする
ポジティブな出来事を3つ思い出して書きます。
3行なら時間がかかりません。
もっと書けそうなら、理由も書きましょう。
・言葉選びを手伝う
気持ちや様子を表す言葉で、他にぴったりな表現があるかどうかを一緒に考えてあげます。
もしすぐによい表現が見つからなければ、ネットで類語を調べたり、気持ちを表す言葉をまとめた辞典(情景や様子もわかれば尚良し)など、語彙を増やすための情報源をうまく活用すると便利です。
例:たのしい ⇒ おもしろい?気持ちいい?待ちきれない?
うれしい ⇒ ワクワク?にこにこ?
こわい ⇒ ハラハラ?ドキドキ?ビクビク?
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