作文が苦手だという子が多いようです。
文章を書く力は、受験だけでなく就職、そして社会に出てプレゼンテーションの作成やスピーチなどに役立つ強力な武器になります。
ところが、日本とアメリカの小学校での作文指導を比較してみると、日本の国語の教科書には作文の方法を扱ってはおらず、特定の文章の書き方を正式に教えることはないようです。
そもそも子どもは「どう書くか」を知らないです。
だから、原稿用紙に向かう子どもに向かって「好きな事を書けばいいよ」と言っても書けないのは当然です。
一方、アメリカでは、国語を教える一番の目的は、「書く技術と能力を高めること」です。
吸収した言語をいかにアウトプットするか、その能力が固まるのは8歳前後だと言われています。
それまでにきちんとした作文指導を受けて、構成力や表現力を身につけておけば、その後もスムーズに作文を書くことができます。
どうすれば作文がかけるようになるのか?
基本の型
早いうちから、説明文のような文章では、三部構造になっているということを教えるとよいです。
① まず言いたいことは何かをはっきりさせる。
例:
私は犬より猫が好きだ。
② ①の主張を支える理由を3つ挙げる。
例:
理由1 フワフワしていて、おとなしく、癒される。
理由2 散歩に連れて行かなくてよいから楽である。
理由3 犬よりも鳴き声がかわいい。
➂ ①での主張を少し表現を変えて繰り返し、結論とする。
例:
やはり猫は最高だ。
このように基本の型にして教えると、子どもは理解しやすいです。
時系列よりも観点
低学年の作文指導は、時系列で書かせる方法が一般的ですが、観点を決めて書かせると、1年生でもスラスラ書けます。
例えば、「遊園地」がテーマだとすると、「おもしろかった」という観点から2つ選ばせて書かせると、書きやすくなります。
・遊園地に行きました。
・一番おもしろかったのは、〇〇です。
・次におもしろかったのは、▲▲です。
・遊園地はおもしろかったです。
日本の子どもの作文は、「~して、~して」というように、出来事を起こった順に書く場合がほとんどですが、アメリカの子どもは最初に全体をまとめる分を書いてから、具体的な事例に触れ、最後に全体をまとめるという書き方をします。
型を身につけることは、論理的思考力の土台にもなります。
これは、日本語だけでなく、英語でも同じ型で応用ができます。
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